交通事故に遭った方は、今後、どういった流れで交通事故に関する処理が分からず、今後の不安があるかと思います。また、交通事故が起きた場合の処理の流れは、「人身事故」と「物損事故」で異なります。そこで、交通事故の処理の流れを知っておくことで、不安や疑問が多少は解消すると思いますので、この記事では、交通事故の処理の流れを解説します。
物損事故の場合
物損事故は交通事故によって発生した損害(車両の修理費用や代車費用等)について、次のような流れを辿って処理されます。
処理の流れ
- 交通事故が発生
- 問い合わせ・相談
- 弁護士に事故状況や過失割合について相談します。
- 相談のタイミングは、事故直後、治療中、治療終了後、保険会社から賠償案の提案後等があります。
- 委任契約・受任通知
- 弁護士と委任契約を結び、弁護士から保険会社等に代理人として就任した通知を送ります。
- 修理金額や代車費用等の物損に関する費用が確定
- 車の修理金額や代車費用、壊れた携行品の損害額を確定させます。例えば、修理工場と保険会社が修理金額を協定したりします。
- 示談交渉・示談成立
- 加害者や保険会社との間で物損に関する交渉(過失割合等)をします。
- 弁護士が介入することで法律に基づいた交渉が期待できます。
- 示談成立
- 修理費用や代車費用などについて合意し、示談書を作成して終了します。
人身事故の場合
人身事故では、通院・入院等の治療に対する慰謝料の算定が必要ですので、物損とは異なり、次のような流れを辿って処理されます。
処理の流れ
- 交通事故が発生
- 問い合わせ・ヒアリング
- 弁護士に事故の状況や被害内容、過失割合について相談します。
- 相談のタイミングは、事故直後、治療中、治療終了後、保険会社から賠償案の提案後等があります。
- 委任契約・受任通知
- 弁護士と委任契約を結び、弁護士から保険会社等に代理人として就任した通知を送ります。
- 治療を行い、完治または症状固定
- 弁護士と委任契約を結び、弁護士から保険会社等に代理人として就任した通知を送ります。
- 「症状固定」のイメージは、治療の結果、症状が良くも悪くもならず、残存する状態になることです。1
- 後遺障害等級の申請/異議申し立て・認定/不認定
- 後遺症が残存した場合、その後遺症が慰謝料の対象となる症状かどうかの認定手続きを行います。
- 認定手続きが失敗だった場合には異議申し立てや紛争処理機構への申請を弁護士と検討し、対応します。
- 示談交渉・示談成立
- 加害者側や保険会社と慰謝料や損害賠償金について交渉します。
- 弁護士が介入することで弁護士基準での交渉が可能となり、慰謝料の増額が期待できます。
- 示談成立または提訴
- 示談がまとまれば終了。交渉が決裂した場合は裁判へ移行します。
- 症状固定の定義は「傷病に対して行われる医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待し得ない状態で、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態」(労災認定必携69~70頁)」となります。 ↩︎
ポイント
人身事故と物損事故の処理の流れは、以上の通りです。
人身事故は、被害者の治療を経て、慰謝料等について、保険会社等と交渉を開始します。他方、物損事故は、修理費用等が確定すれば、保険会社等と交渉を開始します。そのため、人身事故と物損事故とでは、交渉を開始するタイミングや金銭を獲得するタイミングがずれることを意識してください。
交通事故は初めて遭う方がほとんどですので、人身事故と物損事故の処理の流れを知っておくと、「いま自分はどこの段階にいるのか」ということが分かり、今後起こることが分かるので、不安や疑問も多少は和らぐと思います。
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