取引先との契約書、なぜ必要なのか?たいじゅ先生がやさしく解説!
🎭 登場人物
🧑💼 ダイキ:起業した友人から「契約書なしで取引して大丈夫かな?」と相談された法学部生
👨⚖️ たいじゅ先生:企業法務に詳しい、少しだけ優しい弁護士
📞 友人からの相談を受けて、たいじゅ先生に話を聞きに来たダイキ…
🧑🦱 ダイキ:「たいじゅ先生、ちょっと聞いてください。この前、起業した友人から“契約書とか作らずに、取引先とは信頼でやってる”って聞いて、それって大丈夫なのかな…?って不安になって。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「なるほどね。たしかに“信頼関係があるから書面なんていらない”って思う人、けっこう多いよ。でもね、実は信頼してる相手ほど、ちゃんと契約書を作るべきなんだ。」
🧑🦱 ダイキ:「やっぱりそうですよね…。でも、どうしてそんなに必要なんですか?」
👨⚖️ たいじゅ先生:「え・・・ぼくも忙しいから、これ以上の雑談には付き合ってられないのだけれど・・・」
🧑🦱 ダイキ:「そこをなんとかお願いします!軽くでいいので!」
👨⚖️ たいじゅ先生:「無料で受けたがる人からよく言葉だね(笑)。その言葉を使うのは今日で最後にしようか!でも、面白かったから、**“契約書を作るべき理由”**を分かりやすく説明しようか。」
📘 契約書を作るべき理由はこれ!
✅ ① 口約束でも契約は成立するが…
👨⚖️ たいじゅ先生:「法律上、契約は“言葉”だけでも成立するよ。ただ、問題は、“その内容を証明できるかどうか”なんだ。」
🧑🦱 ダイキ:「たとえば、納期や報酬の金額を“そんなつもりじゃなかった”って言われたら…?」
👨⚖️ たいじゅ先生:「そう、契約書とかの証拠がないと、トラブルになったときに弱い。
ちゃんと書いておけば、“これに合意してましたよね”って明確に示せるし、その取引先が弁護士等に相談したときとかに、その弁護士が取引先を説得してくれるときもあるよね。」
🧑🦱 ダイキ:「取引先とのやり取りを録音しておくのはどうですか?」
👨⚖️ たいじゅ先生:「悪くはないけど、ベターではないね。会話でのやり取りって、ほかの人が聞いたら、省略されてる言葉があったり、前提の知識が分からないから、明確に合意があったって評価できない場合がよくあるんだ。だから、取引の条件は書面にすることがベターだよ。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「あと、録音だと、さっき言った取引先が弁護士等の第三者に相談したときに、その弁護士が取引先を説得してくれる・・・なんて他人が助けてくれることは期待できないよね。」
🧑🦱 ダイキ:「そうですね、やっぱり、書面にするのがいいですね!」
✅ ② トラブルが起きたときの“盾”になる
👨⚖️ たいじゅ先生:「納品されなかった、費用が支払われない、突然キャンセルされた…こういう時に、契約書は“自分を守る盾”になるよ。逆に、“契約書がない=約束の内容が不明”とされることもあって、このときには民法や商法等のルールに基づいて判断することになるけど、それでも、どういう解決になるのかは不透明だよね。」
🧑🦱 ダイキ:「それは…想像しただけで怖いですね。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「トラブルが起きたときに自分を守るものは多くあった方がいいし、そのトラブルが起きた時の解決方法も事前に調整できてた方がいいよね。」
✅ ③ 細かい条件を詰めることで“予防線”になる
👨⚖️ たいじゅ先生:「契約書を作る過程で、納期・支払条件・責任の範囲などをしっかり確認することができる。そこで意見のズレに気づければ、あとで揉めるリスクがグッと減るよ。」
🧑🦱 ダイキ:「たしかに。口約束だけだと、“そこまで話してなかった”ってなりそう…」
👨⚖️ たいじゅ先生:「取引条件をしっかりと決めることってストレスになるから、やりたくない気持ちはわかるんだ。「いい感じにやりましょう」って終わらせられれば、ほんとに楽だよね。ただ、取引先ともめたときのストレスを想像以上で、地獄を見る場合もあるよ。だから、最初にしっかりと取引条件をつめておけば、その後にあるかもしれない地獄を回避できることにつながるんだ。だから、最初の取り決めがとても重要だよ!」
🧑🦱 ダイキ:「取引先ともめることってそんなに大変なんですね。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「想像以上に辛いことだよ。例えば、商品を納品したけど、お金が払われない場合、資金繰りに余裕がなければ、経営が傾くことになるよね。このときの経営者の心労は想像を絶するものだよ。あとは、普通にお金を払ってもらえれば発生しなかった費用(弁護士費用)とかも発生しちゃうからね・・・弁護士費用の方が高かった場合には弁護士を利用すること諦めちゃうだろうしね。ほんとに地獄なんだよね。」
✅ ④ 長く付き合うための“信頼の証明”にもなる
👨⚖️ たいじゅ先生:「契約書があることで、“この会社はちゃんとしてる”って信頼につながる。逆に、“書類とかいらないですよね?”って言うと、“本当に大丈夫かな”と疑われることもある。」
🧑🦱 ダイキ:「形式だけじゃなくて、信頼を“形”にするためのものでもあるんですね。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「ほんとにそうだよ。契約書にすることってほんとに面倒な作業なんだ。だけど、その面倒な作業をしてでも、取引をするという点で信頼と誠実さを形にするんだ。」
🧑🦱 ダイキ:「そうなんですね。」
👨⚖️ たいじゅ先生:「ただ、契約書があっても、契約書のテンプレをそのまま流用してるケースがほとんどだろうけどね。ただ、テンプレの契約書を修正せずに利用していた場合には、また、トラブルの元になるんだよね・・・」
✅ ダイキの今日の学びまとめ
📌 取引先との契約書を作るべき理由(友人にも伝えたい4つ)
- 口頭契約は成立しても、“証拠”としては弱い!
- トラブルが起きたときの“盾”になる!
- 内容をしっかり詰めることで、後の誤解や争いを防げる!
- 契約書があることで、長く安心して付き合える関係が築ける!
🧑🦱ダイキ:「たいじゅ先生、聞いてよかったです!早速、友人にも“契約書は信頼を守るためのもの”だって伝えてみます。」
👨⚖️たいじゅ先生:「うん、それが一番大事なポイント。もし必要なら、契約書の雛形作りやチェックもサポートするから、いつでも声かけてね。」
🧑🦱ダイキ:「ぜひお願いします!」
👨⚖️たいじゅ先生:「ちゃんとその友人に伝えるんだよ?」
🧑🦱ダイキ:「も、もちろんですよ!」
📞 契約書を作らずに取引している方へ
- 「信頼してるから大丈夫と思ってた」
- 「万が一のときに、自分を守れる準備はある?」
そんな不安がよぎったら、企業法務に強い大樹綜合法律事務所にご相談ください。
📌 書面ひとつで、将来のトラブルが防げます!